バロンドール2016受賞はクリスティアーノロナウド

サッカー

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年間最優秀選手を象徴するバロンドールが発表された。下馬評通りユーロとCLの二冠を達成したポルトガルのエースFWが受賞。2位は惜しくもメッシだった。一部で選考基準が不明確との指摘があり、今後変更はあるのか。

バロンドールはC・ロナウド

年間最優秀選手を決めるバロンドール。大方の予想通りにクリスティアーノ・ロナウドが受賞した。国際サッカー連盟のFIFAと統合していたが2016年から取りやめたが、それらも全て合計して4度目の受賞となった。最多5度の受賞をしたリオネル・メッシに続き、単独2位。2016年は得票数で2位に差をつけ、栄冠に輝いた。バロンドールはフランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が選ぶ年間最優秀選手に贈る賞。2010年から2015年までは国際サッカー連盟FIFAと統合していたが、分裂。2016年の発表では5位から2位の発表がされる前に1位の発表がされてしまうハプニングもあった。問題は様々あったが、クリスティアーノ・ロナウドが無事受賞したことを発表した。▼候補者30名の得票順位公開

1位:クリスティアーノ・ロナウド(745ポイント)
2位:リオネル・メッシ(316ポイント)
3位:アントワーヌ・グリーズマン(198ポイント)
4位:ルイス・スアレス(91ポイント)
5位:ネイマール(70ポイント)
6位:ギャレス・ベイル(52ポイント)
7位:リヤド・マフレズ(51ポイント)
8位:ジェイミー・ヴァーディ(22ポイント)
9位:ペペ(8ポイント)
9位:ジャンルイージ・ブッフォン(8ポイント)
11位:ピエール・オーバメヤング(7ポイント)
12位:ルイ・パトリシオ(6ポイント)
13位:ズラタン・イブラヒモヴィッチ(5ポイント)
14位:ポール・ポグバ(4ポイント)
14位:アルトゥロ・ビダル(4ポイント)
16位:ロベルト・レヴァンドフスキ(3ポイント)
17位:ディミトリ・パイェット(1ポイント)
17位:トーニ・クロース(1ポイント)
17位:ルカ・モドリッチ(1ポイント)
20位:セルヒオ・ラモス(0ポイント)
20位:アンドレス・イニエスタ(0ポイント)
20位:コケ(0ポイント)
20位:ディエゴ・ゴディン(0ポイント)
20位:ウーゴ・ロリス(0ポイント)
20位:セルヒオ・アグエロ(0ポイント)
20位:ケヴィン・デ・ブライネ(0ポイント)
20位:トーマス・ミュラー(0ポイント)
20位:マヌエル・ノイアー(0ポイント)
20位:ゴンサロ・イグアイン(0ポイント)
20位:パオロ・ディバラ(0ポイント)

1位のクリスティアーノ・ロナウドは2位のリオネル・メッシを大きく突き放した。年間最優秀選手という個人の賞ながら、EURO(UFEA欧州選手権)でポルトガルのキャプテンとして自国を初優勝に導いた功績とUEFAチャンピオンズリーグで所属クラブで優勝し得点王になったこと、欧州最高峰と言われるスペインのリーガ・エスパニョーラで2015-2016シーズンの得点ランキングが35点でルイス・スアレスに次ぐ2位になったことなどが評価されたと考えられる。発表前からEURO・CLで優勝していることなどから受賞間違い無しと言われており、下馬評通りだった。バロンドール候補者は30名選出され、その中からジャーナリストがひとり一票ずつ投票する仕組み。候補者からは受賞したクリスティアーノ・ロナウドの所属するレアル・マドリードから最多6人選出されていた。2位のメッシが所属するバルセロナからは4人だった。バロンドールは世界的に認められており、受賞は選手にとって最大の栄誉とされている。

バロンドールの偏り方に批判

一方でバロンドールに批判も集まっている。結局は人が選ぶため、批判が出るのは当たり前なのだが、その中でも特に多い批判を紹介したい。

チームの成績がバロンドールと関係あるのはおかしい

クリスティアーノ・ロナウドはEURO・CLで優勝したことが評価に繋がった可能性が高いが、チーム成績が評価されるのは間違っているという意見。ポルトガルはヨーロッパの中で強くないにしても、決して弱くはない。またレアル・マドリードに限っては他の選手も超高額年俸の世界に名を轟かせている名選手ばかりで勝っても何ら不思議はない。最優秀選手レベルならチーム成績がいいのが普通ではないか、と言う意見も存在するが、それはバロンドール創設の始まりと異なる面がある。もともとバロンドールが作られたキッカケはある選手に名誉ある賞を贈るためである。初代受賞者スタンリー・マシューズである。生粋のドリブラーで今となっても語り継がれる名FW。「ドリブルの魔術師」と言われるほどの天才的なテクニックを持ち、その華麗なフェイントは「マシューズ」と名付けられた。33年間というサッカー選手にしては長い間現役を続けていたが、その間一度も警告をもらう反則を犯していないという伝説を持つ。しかし、大舞台での大きな優勝を経験したことはなく、タイトルを一つも持っていなかった。誰もが尊敬する選手として名前は上がっているのに栄光がないマシューズのためにバロンドールは作られた。決してチーム成績が良くない選手の中から選考するわけではないが、そういった面があることは確かだ。今現在はスーパープレーをする選手が受賞する傾向が強く、しかもどの選手も素晴らしいため、「チームで成果を残している選手が選ばれるように感じる」とする批判が多いのも仕方がない。しかし、そうなると高額の年俸が払えるクラブに所属する選手はチームが勝利するため受賞しやすくなってしまう。マシューズのような選手に光を与えるのも必要だ。


FW偏重の賞

バロンドールはジャーナリストが選ぶ最優秀選手だ。そのためインパクトが大きい選手が選ばれやすい。特にパスが上手い選手よりは華麗なドリブルで抜き去る選手、守備が上手い選手よりは攻撃が上手い選手、アシストが上手い選手よりはシュートが上手い選手が選ばれやすいといえる。得点が多いチームが勝つというサッカーのルール上、ゴールに焦点が当たりやすい。そうなるといま並べたものを全て併せ持つFWの選手が選ばれやすくなるのは当然だ。的確な守備をしていても大量得点をする選手のほうがかっこよく見えてしまう。DFでバロンドールを受賞したのはマティアス・ザマーを入れるかには賛否両論あるが、それを含めても3人。GKは1人だけである。あとはFWとMFで占められており、MFは攻撃的MFがほとんどだ。他のポジションの選手と比べられるのはおかしいと言う選手もおり、今は得点を量産するメッシとロナウドの2強状態で他の選手は受賞できない。守備的な選手よりはパス・ドリブル・シュートが上手い攻撃的で派手な選手が選ばれる。

近年はリーガ・エスパニョーラ重視

先程も書いたが、チーム成績が影響しやすいという批判がある。上手いとは何かは一概には言えないが、上手い選手が多いクラブが勝ち、上手い選手は総じて年俸が高額だ。多数のスポンサーが付くような金満クラブに上手い選手が多くなるのが必然。イングランドのプレミアリーグ、ドイツのブンデスリーガなど他にもたくさんのリーグの中で金満クラブがあるが、リーガ・エスパニョーラの2クラブは著しい。レアル・マドリードにしろ、バルセロナにしろお金もあり、名前も有名だ。生きたいと思っている選手も多いはず。そしてスペイン自体のレベルが高く、上手い選手が多いリーガ・エスパニョーラに他の国の一流選手が流れ込み、しかもその中でもレアル・マドリードとバルセロナはずば抜けている。それぞれのリーグで同じような成績を残していてもリーガ・エスパニョーラ重視となっていることは確実だ。現にプレミア得点ランキング2位でクラブをリーグ優勝に導いたジェイミー・ヴァーディは2016年は8位だった。そして候補者に上がった30名の所属クラブで比べても30名の内10名はレアル・マドリードとバルセロナ、30名の内13名がリーガ・エスパニョーラだ。ほぼ半分がリーガ・エスパニョーラというのはいくらなんでも疑問を感じても良い。しかも三分の一はレアル&バルサ。慣例のようになってしまっている。

変更・改善を

選手からも言われているように、バロンドールはどのような賞なのかをもっと明確化したほうが良い。解決策としては最低限各ポジションに1人にすること。GK・DF・MF・FWそれぞれ1人ずつにすれば、今よりは平等になる。それか、マシューズのような選手のようにチームとして輝かしい結果を残しているわけではないが、将来に名前を残したい名選手を選ぶ。メッシやロナウドの影に隠れた選手、例えばイニエスタやベイル、ミュラー、ジェラード、トッティ、ピルロなど。最悪同じ選手は受賞できない仕組みにしても良い。今のただの人気投票だけは避けたい。



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