
大阪のHIPHOPグループET-KINGのリーダーであるいときんが肺腺がんステージ4であることを公表。ステージ4って完治できるの?肺腺がんってなに?いときんの余命は?気になるアレコレをまとめてみました。
いときん、肺腺がんを公表
いときんと言えば、大阪を中心に活動するHIPHOPユニット「TE-KING」のメンバーの1人でありボーカルを担当し、チームのリーダーでもあります。いときんの見た目はいつもはっぴを着ておりスキンヘッドの頭にはハットというスタイルでお馴染みですね。
一見怖そうな見た目の男たちがまっすぐなラブソングを歌う「ギフト」は2007年頃に大ヒットし、さまざまな所で耳にしました。しかしそんな彼らも最近はあまり目立った活動はなく、近頃はメディアの前から姿を消してしまっていました。そんな時に久々にいときんの名前を聞いたと思ったら、それはなんとがんの公表だったというのだから驚きました。

しかも驚くべきはいときんの病状はかなり重いもので、病名は「肺腺がん」であり進行度はすでに”ステージ4”であり、リンパ節や脳にまで転移しているというのです。
いときんは定期的に健康診断は行っていたということですが、前回は異常なしだったのにいきなり今回見つかって、しかもステージ4だと言われてしまうなんて本当にガンとは恐ろしい病です。以下がいときんが発表したコメントになります。

7月26日から、大阪市内の病院に深部静脈血栓症の為入院しております。
そしてもう1つ、治療をしなければならない病気にかかっております。病名は肺腺がんです。
6月に健康診断を受けた際に発覚し、7月に細胞検査などをした結果、ステージ4の進行がんであることが分かりました。リンパ節、そして脳にも転移しております。
これから生命力を尽くし、家族、仲間と共に病気と向き合い、治療法を選択し専念していきたいと思っております。ET-KINGいときんとしてのライブ活動はしばらく休ませて下さい。
ライブ関係者各位、イベンターのみなさまには、年内のライブにつきまして大変ご迷惑をおかけすることになりますが、事務所メンバー含め精一杯の対応をして参りますので、どうかよろしくお願い致します。ET-KINGのリーダー、いち大阪のブルースマン、そしてHIP HOPのトラックメイカーとして、
自分の音楽、哲学に向き合い、まだまだ作品を残したいと思っています。生きたい!!
ET-KING 、OSAKA ROOTS いときん

最後の「生きたい!!」という一文にいときんの気持ちの全てが詰まっていますよね。現在は治療に専念するためしばらくET-KINGとしての活動を休止するみたいですが、時間がかかってしまってもまたもう一度ファンの前に立ってくれることを願いたいです。
いときんが襲われた肺腺がんとは?余命は?
ガンの種類はたくさんありますが、意外と耳にする機会が多いのが肺腺がんではないでしょうか。実は肺腺がんとは肺がんの一種なのですが、肺がんと言われる内の約60%が肺腺がんと診断されていると言われています。しかも肺腺がんの場合は喫煙者であるかどうかは関係していないと言われ、誰でも発症する確立のあるガンなのです。

肺腺がんが発症するのは気管支の末端です。肺腺がん自体は年齢に関係なくどの年代にも発症しやすいのですが、性別では男性よりも女性の方が発症する確立が多いみたいです。
自覚症状はあまり無いそうなのですが、レントゲンで見つけやすく比較的早期発見ができると言われています。最近の例で行くと歌舞伎役者の中村獅童なんかがこのパターンだったようです。

しかし肺腺がんは発見が遅れてしまった場合、放射線療法などの効果が出にくいため治療が難航するようです。なので治療としては出来れば早期に発見して、手術により肺を少し切り取ってガンを取り除くのがベストなのかもしれません。ちなみにこの逆で肺の入口あたりに発症するガンを肺扁平上皮がんというのですが、こちらは喫煙との関連性が高いと言われています。
原因と症状
肺腺がんが発症する原因はまだ詳しくは分かっていないそうなのですが、主に大気汚染物質やアスベストなどの一般的に体に良くないものを吸い込んでしまったことによって引き起こされると考えられてきました。しかし最近になって女性ホルモンが関係している可能性が高いと言われています。

というのも、女性の肺腺がん患者を調べてみると閉経の遅かった人やピルを服用していた人が多かったそうなんです。つまり女性ホルモンが通常より多いことが原因なのではないかと言われているのです。

肺腺がんの症状は、気管支の末端にかなり小さくできるため初期段階ではほとんど自覚することがないそうなのです。しかしだんだんと進行していき大きくなってくると、咳や痰、呼吸困難や前身の倦怠感、さらに胸痛などの症状が現れるようになってくるみたいです。しかしいときんはステージ4とのことですが、自覚症状は全く無かった可能性が高いですね。
ステージ4の余命と治療法
現在いときんは肺腺がんのステージ4ということですが、ステージ4の余命について調べてみたところ1年生存確率は50~60%と言われているそうです。ということは、肺腺がんのステージ4を宣告された2人に1人が一年後を迎えること無く亡くなってしまうというのです。というのもステージ4ではすでに広範囲に転移が認められる状態のため、手術により取り除くことができないのです。

しかしステージ4だからといって全く手の打ちようがないというわけではないみたいです。ガンを取り除く手術こそはできませんが、生活をしやすくするための治療は存在しているみたいです。また延命治療となってしまいますが、ステージ4の段階でも試せる化学療法はあるそうです。
しかし気をつけなくてはいけないのは、人は必死になっているときこそ怪しい民間療法などに騙されてしまう可能性が高いのです。きっといときんも藁をも掴む重いでさまざまな治療法を試していくことになると思いますが、くれぐれも怪しい治療法に騙されたりして無駄な時間を過ごさないで頂きたいです。
いときんが5ヶ月ぶりに復帰
8月にステージ4の肺腺がんを公表したいときんが、約5ヶ月ぶりとなる12月28日のZepp Nambaの最終公演にて復帰。

いときんは肺腺がんを公表したあとの9月以降は、通院しながら投薬治療を行いつつも、アルバムのレコーディングなどには参加していたそうです。ライブでステージに立つことがひさびさだったということで、いときんを心配していたファンもいときんの姿を見ることができひと安心したそうです。
しかし、ライブでいときんは「いろいろやっているけどなかなかうまくいかない」と、復帰はしたものの回復はしていないことを明かしました。

なお、いときんは闘病しながらも創作活動は続けているとのことで、この日はリハーサルから参加していたそうです。
2018年1月31日、いときん死去
ライブで復帰し、元気な姿を見せたいときんですが、約1ヶ月後の2018年1月31日、いときんは大阪府和泉市内の病院で息を引き取りました。いときんは若干38歳と、早すぎる死を迎えました。

関係者によると、1月中旬頃にいときんは心臓の痛みを訴え緊急搬送されました。心臓に水がたまっていたことが原因で、心肺停止状態だったそうです。約30分間の心臓マッサージで一命はとりとめたものの、いときんの意識は戻らず家族が看病をし続けました。
いときんは自宅療養の中、免疫力を上げるために丁度体力をつけようとしていた矢先にこのような事態に…。なにをしてもうまくいかないと言いつつも前向きに頑張っていただけに、いときんの訃報はなんても残念で仕方がないです。
4月25日にいときんが参加したニューアルバム発売
いときんは闘病生活中にニューアルバムの収録に参加していました。そして、そのニューアルバムが2018年4月25日に発売されます。

じつはET-KINGは2019年に結成20周年を迎えます。そのため、結成20周年のカウントダウンとしてさまざまな企画を予定していたようです。
ET-KINGは1999年に結成し、2014年に一度活動休止をしました。そして2014年9月に上原多香子の夫だったTENNが自殺し亡くなり、悲しみに見舞われましたが、それを乗り越えて2015年に活動を再開しました。

メンバー同士支え合ってきた中でようやく20周年目前というときに、いときんの死去という悲劇が舞い込んできました。いときんが死去してこの先、ET-KINGはどのように活動をしていくのか注目していきましょう。
まとめ
ET-KINGというと、今から数年前にメンバーのTENNが自殺してしまった時のことが思い出されます。その時は約1年間活動を休止していましたが、なんとか活動を再開させることができました。きっとリーダーがいときんだったから、メンバーも再出発することができたのではないでしょうか。じゃなかったらあの時あのまま、ET-KINGは終わっていたかもしれません。
しかし今回死神はそんなリーダーのいときんまでをメンバーから奪っていこうとしています。なぜこうも不幸が続くのか…本当に胸が痛いですね。いときんがステージに復帰して、結成20周年のカウントダウンを開始した矢先に、いときんは息を引き取りました。ニューアルバムの発売は決定していますが、いときんがいなくなったET-KINGはこの先どうなっていくのでしょうか。